FXの自動売買は大損する？おすすめされない理由と実際の体験談を詳しく解説

FX取引の自動売買システムを導入すれば楽に稼げると考える人も多いのではないだろうか。

自動売買は設定さえ完了すれば、その後は自動で取引し続けられる手軽さがある。一方で、大きな損失を出してしまうリスクもはらんでいる。

本記事では、FXの自動売買で大損する可能性がある理由や、自動売買がおすすめされないのかを詳しく解説する。

また、実際に自動売買を経験したトレーダーの体験談も紹介する。

自動売買が自分に適しているかどうかを判断する際のチェックポイントや、導入する場合のコツについても併せて解説しているので参考にしてほしい。

なぜFXの自動売買で大損することがあるのか

まずはFXの自動売買で大損する理由を見ていこう。

十分な証拠金を用意していない

FXの自動売買で大損する理由の一つに、十分な証拠金を用意していない点が挙げられる。

ギリギリの証拠金で取引を始めると相場の変動に耐えきれず、ロスカットが発生しやすい。

自動売買で取引をしていると、相場の動き一つでもロスカットが発動しやすくなるので、損切の回数が増えて大損につながりやすくなるのだ。

システムに過度に依存し放置している

自動売買システムに過度に依存し、放置していることも問題だ。FXの自動売買システムは設定されたルールに基づいて取引を行うので、市場の動きへの柔軟な対応が難しい。

為替レートは景気の動きや政治家などの発言、経済指標の発表などによってトレンドが急変する場合がある。

そのため、これまで安定して利益を出していたシステムでも環境の変化に対応できず、気づいたときには大損という結果になりかねない。

運用期間が短い

運用期間が短いことも、自動売買で大損する理由として挙げられる。

自動売買は、長期的な視点で少しずつ利益を積み上げる投資方法だ。そのため、運用してすぐ高収益を得られると期待するのは間違っている。

自動売買システムの性能を評価するには、最低でも1ヶ月程度の運用期間が必要だ。

運用を始めたばかりで大きな損失が続く時は、自動売買のアルゴリズムと相場の相性が良くない場合があるので注意しよう。

レバレッジが高すぎるなどの注文条件が適切でない

レバレッジが高すぎるなどの注文条件が合っていないことも、FXの自動売買で大損を招く原因になる。

レバレッジは少ない資金で大きなリターンを狙うことができる反面、価格変動によって損失も大きくなるリスクがつきまとう。

特にハイレバレッジを利用すると少しの市場変動でも大損になり、一度の失敗で投資を続けられなくなる。

そのため、適切なレバレッジ設定とリスク管理の徹底がポイントになる。

FX取引で自動売買がおすすめされない理由

FXの自動売買では大損するからおすすめしない、という意見が散見される。ここでは、自動売買がおすすめされない理由を大きく3つに整理する。

予期せぬ市場の急変動に対応しきれないから

FXの自動売買をおすすめしない理由の一つは、予期せぬ市場の急変に対応しきれない点だ。

自動売買システムは通常、一定の価格帯で取引するように設定されていて、突然の相場変動には柔軟に対応できない。

例えば、経済指標の発表や政治・経済イベントによって為替レートが急に変動することがある。

トレーダーであれば、その場で判断してポジションを調整したり取引を中止したりできる。

しかし、自動売買システムは設定した範囲内でしか動かないため、こうした急変に対して柔軟に対応できないのだ。

相場分析力が向上しないから　

自動売買によって相場分析力が向上しないことも、自動売買がおすすめされない理由である。

自動売買に任せきりにすると自分で分析したり、実際に取引を経験して学んだりする機会を逃してしまう。

FXで成功するには、自身で相場を分析して取引を検証・改善することが大切だ。自動売買に依存せず、自らのスキルアップを図ることが求められる。

詐欺の可能性があるから

FX自動売買の世界には、残念ながら詐欺まがいの自作自動売買ツールが存在する。

「月利180%！」「絶対に儲かる」「完全放置で利益確定」などの誇大広告を謳う高額なツールの多くは、実際には機能しないか極めて性能が悪いケースが多い。

このような詐欺的な商品に騙されないために、以下のポイントに注意しよう。

「投資では絶対に儲かる仕組みはありえない」という点を常に念頭に置き、慎重に自動売買ツールを選択することが、詐欺による被害を防ぐ上で重要なポイントだといえる。

FX自動売買の成功例と失敗例の体験談

FX自動売買を実際に利用した投資家の体験談を見ていくことで、その実態をより理解できる。

ここでは弊社が独自に実施したアンケート調査の結果より、自動売買を利用した成功例と失敗例の体験談を紹介する。

成功した体験談

FX自動売買で成功した体験談には以下の共通点が見られた。

感情に左右されない取引が、安定したリターンにつながったケースといえる。

時間を有効に使うという点でも自動売買は高く評価されている。

世界中で24時間動き続ける為替市場を常に見ていることは難しいが、自動売買を活用すると仕事の合間にチェックするだけで利益を上げられるようになる。

この体験談からは、長期的な視点で運用することの大切さも垣間見れる。短期的な相場の変動に一喜一憂せず、長い目で自動売買すると安定した収益を得られるようになる。

失敗した体験談

FXの自動売買では、失敗談も数多く報告されている。その中でも特に注目すべき点は以下の3点だ。

自動売買システムの精度を過信し、完全に放置した結果大きな損失につながるケースが多い。

また、為替の急な動きに対応できない点も問題となっている。

予期せぬ市場の変化に対して、システムが適切に対応できないケースが数多く見られた。

こちらの体験談のように、システムの設定ミスによる大損も報告されている。自動売買システムを使用する場合でも、FXに対する正しい知識と理解が必要だ。

体験談からの見解

これらの体験談から、自動売買は万能ではなく、適切な運用とリスク管理が不可欠だと理解できただろう。

成功した投資家は、自動売買システムを単なるツールとして捉え、自身の判断と組み合わせて利益を上げている。

一方で、失敗した投資家の多くはシステムに依存し、リスク管理を怠っているケースが目立つ。

また、十分な資金と知識を持たずに自動売買を始めることの危険性も浮き彫りとなった。

自動売買を考える時は、自分の投資スタイルや資金力、リスクの許容度を踏まえて慎重に判断しよう。

FXの自動売買は自分にとって適切なのか

ここまで見てきて、FXの自動売買は自分に向いているのか気になる人もいるだろう。

ここでは自動売買の導入を考える時のポイントと、向いているトレーダーの特徴を見ていこう。

自動売買を検討する際のチェックポイント

FXの自動売買を検討する際は、以下のポイントをチェックしよう。

まず利用するシステムが、国内の金融庁に登録された会社が提供しているものかどうかを確認しよう。

登録状況はホームページやパンフレットに記載されているはずなので、事前に確認しておくと詐欺的なツールを避けられる。

次に、デモ口座が利用できるかを確認しよう。デモ口座を使用すると、自己資金を使わずにシステムの性質や操作方法を把握できる。

なお仕組みが複雑すぎるストラテジーや、ブラックボックス化されたシステムの使用は避けるべきだろう。

システムの性質が自分の運用方針に合っているかどうかも確認しよう。

運用資金やリスク・リターン、推奨される運用期間などを理解して、自分の投資状況に合ったシステムなのか判断するのが重要だ。

過去の実績だけでなく、なぜその実績が出せたのかを理解することもポイントだといえる。

自動売買が向いているトレーダーの特徴

自動売買が向いているトレーダーには、以下の共通点がある。

まず、長期投資を前提として考えている人に向いている。自動売買では短期的に大きな利益を狙うのではなく、小さな利益を積み重ねることが基本戦略となるからだ。

また、ある程度まとまった投資資金（50万円〜70万円程度）によりリスクを分散し、より安全に運用できるようになる。

忙しくて取引する時間がない人にも自動売買は適している。自身のライフスタイルに合った方法を選ぶことで大損を避けられるはずだ。

そして客観的な視点を持ち、一度決めたルールを徹底して守れる人が自動売買で成功しやすい。

「利益が何パーセントになったら決済する」「損失が何パーセントで損切りする」といった明確なルールを設定して守ることで、自動売買のメリットを最大限活かせるだろう。

自動売買をFX取引に導入する際のコツ

自動売買をFX取引に導入する際には、いくつかのコツを押さえることが重要だ。ここでは、そのコツを5つ紹介する。

FXに関する知識や分析の方法を身につける

自動売買を利用する時、基本的なFXに関する知識や分析方法の習得が欠かせない。

自動売買システムを効果的に運用するには、少なくとも以下の理解が必要だ。

これらの知識は書籍やネットを通じて学べる。

加えて、マーケットニュースを読んで相場の動きを予想したり、実際の取引を体験したりするなど、実践的なスキルを高める努力も大切だ。

システムは完全に放置しない

自動売買システムを導入したからといって、完全に放置するのは危険だ。

市場の動向は常に変化していて対応できない場合があるので、大損を回避するためには、システムの状態や市場の状況を定期的に確認する必要がある。

具体的には以下の項目をチェックしよう。

自動売買が正常に行われているかを確認し、必要に応じて設定の見直しなどを行うことでその効果を最大限に引き出せる。

余裕を持って証拠金が用意できる範囲で取引する

自動売買においても、余裕を持った証拠金で取引することが重要だ。

必要最低限の証拠金でギリギリの取引を行うと、わずかな相場変動でロスカットが発生してしまい大損につながってしまうからだ。

証拠金維持率に余裕を持って取引することで、想定外のロスカットによる大損を回避できる。

各FX業者ではロスカットの基準となる証拠金維持率が違うので、確認した上でその数値を上回る状態を維持しよう。

長期目線で運用する

自動売買では、基本的に長期運用していくことが推奨される。短期間で大きな利益を追求するのではなく、コツコツと積み上げていく姿勢が求められる。

長期運用の成功には、余剰資金での運用が望ましい。生活資金を使うと、大損した時に心理的プレッシャーで適切な判断が難しくなる。

定期的にシステムの見直しや調整をしながら、焦らずじっくり運用を続けることで、リスクを抑えつつ着実に利益を積み上げられるだろう。

信頼できるFX会社を選ぶ

信頼できるFX会社の自動売買ツールを使用することも、自動売買の成功ポイントになる。

日本国内で金融庁に登録されたFX会社が提供しているツールを使用することで、詐欺のリスクを回避して安心して取引できる。

国内のFX会社では、初心者でも利用しやすい自動売買ツールを提供している。

これらのツールは複雑なプログラミング知識がなくても利用でき、比較的安全に自動売買を始められる。

ただし、ツールを選ぶ時はデモ取引を活用するなどして、自分に合ったものを慎重に選ぼう。

FXの自動売買は資金の大損以外にも様々なリスクがあるためおすすめしない

FXの自動売買システムは簡単で楽に稼げると思われがちだが、実際には以下のリスクが存在するので、基本的にはおすすめしない。

自動売買はこれまでに蓄積されたデータに基づいて作られており、急な市場変動や新しい相場環境への適切な対応が難しいため大損しやすい。

また、自動売買に頼りすぎるとトレーダー自身の相場分析力が向上せず、FX取引で必要なスキルを磨く機会を失う恐れがある。

さらに、悪質な業者による詐欺の危険性も無視できない。一部のシステムは高い利益を謳いながらも実際には機能せず、大損してしまうようなものが存在するからだ。

そのため特に経験の浅いトレーダーは、自動売買システムに頼らず自身で判断して取引を行うほうが安全であり、長期的な成長にもつながる。

FX取引を始める際は、信頼できるFX会社で少額から始めたり、デモ取引を通じて取引スキルを磨いたりするのがおすすめだ。

口座開設や取引方法は各FX会社の公式サイトで確認できるので、まずは一歩踏み出してみよう。