- FXのレバレッジとは何かが知りたい
- FX取引にレバレッジを使うメリットとリスクを理解したい
- 具体的なレバレッジの計算方法や使い方が知りたい
FX取引について調べていると「レバレッジという言葉をよく聞くけど、どんな意味なのかな?」などといった疑問を持つ方は多いのではないだろうか。
レバレッジは、FXの取引手法の1つであり、上手く活用すると効率よく稼げる可能性がある一方で、大損するリスクも高くなるので注意が必要だ。
本記事では、レバレッジの基本的な仕組みから、メリットやデメリット、具体的な計算方法を解説する。
正しいレバレッジの知識を身につければ、資金効率の良いFXトレードができるようになるだろう。
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FXのレバレッジとは?その仕組みを理解しよう

FXのレバレッジとは、FX会社に預けた証拠金より大きな金額でのトレードを可能にする仕組みだ。
ただし、正しく活用しないと大きな損失を被るリスクがあるため、仕組みを理解しておこう。
FXのレバレッジの概要
レバレッジには「てこの原理」という意味があり、てこは小さな力で大きなものを動かせる。
少ない資金で多額のトレードを可能にする仕組みがてこの原理に似ている点から、レバレッジと呼ばれている。
例えばレバレッジを用いない現物株式の取引では、5万円の資金では5万円分の株式しか購入できない。だがレバレッジを2倍に設定した場合は10万円分の取引ができる。
つまりレバレッジによって、少ない自己資金で大きな額の取引ができるようになる。ただし良いことばかりではないため、注意点は後述しよう。
レバレッジの計算方法
FXのレバレッジを算出する公式は以下の通りだ。
レバレッジ=取引金額(現在の為替レート × 取引数量) ÷ 証拠金
イメージを明確にするために、ドル円を例に挙げた場合のレバレッジの計算結果を見てみよう。
為替レート | 取引数量 | 取引金額 | 証拠金 | レバレッジ |
---|---|---|---|---|
1ドル=140円 | 1,000ドル | 14万ドル | 1万ドル | 14倍 |
1ドル=140円 | 2,000ドル | 28万ドル | 1万ドル | 28倍 |
1ドル=150円 | 1,000ドル | 15万ドル | 1万ドル | 15倍 |
1ドル=150円 | 2,000ドル | 30万ドル | 1万ドル | 30倍 |
1ドル=150円 | 1,000ドル | 30万ドル | 2万ドル | 15倍 |
為替レートは常に変動しているため、レバレッジを設定する際は取引数量や証拠金を調整する必要がある。FXのトレードのリスクを許容範囲内に収めるためにも、上記の計算方法を活用してレバレッジを適切な倍率に設定しよう。
なおFX会社によっては、レバレッジの計算ツールを公式サイトにて無料公開している。活用すれば、レバレッジを簡単に算出できるためおすすめだ。
国内主要FX会社のレバレッジルール
国内FX会社の個人口座の最大レバレッジは、金融庁の規制により最大25倍と定められている。
最大レバレッジを低く設定しているFX会社もあるが、多くの国内主要FX会社は25倍に設定している。
一方、法人口座の最大レバレッジはFX会社によって異なり、毎週見直されるケースが多い。
見直しの際は「一般社団法人金融先物取引業協会」が毎週発表している通貨ペアごとのレバレッジを参照して設定しているようだ。
なお、一般的に法人口座のほうが最大レバレッジが高い傾向にある。また、法人口座は取引タイミングによって最大レバレッジが変わりやすいので注意が必要だ。
初心者におすすめのレバレッジ設定
結論、FX初心者はレバレッジを低めに設定したほうが安全だ。
高レバレッジは負けトレードの損失を拡大させてしまうため、基本的に勝率の低いFX初心者にとってはメリットをデメリットが大きく上回ってしまうだろう。
FX初心者の場合、まずはトレード経験を積んで勝率を上げていくことが重要なので、強制ロスカットにより一気に資金を失う事態は避けたい。
強制ロスカットとは、証拠金維持率が一定水準に達した場合にポジションを強制決済する仕組みだ。
あくまでトレーダーを多額の損失から守るために用意されているのだが、高レバレッジと組み合わせると多額の損失が確定しやすくなってしまう。
また、為替相場が急変動した場合は強制ロスカットが間に合わず、預けた保証金以上の損失を出すリスクもある。
この場合は「追証」と言う、損失分の追加入金を求められるため、やはり高レバレッジのデメリットは大きい。
目安として、FX初心者は最大でもレバレッジを5倍程度まで抑えると良いだろう。
一気に大きなリターンを狙うよりも、資金を守りトレード経験を増やすことを優先したほうが、長期的な利益を得られるはずだ。
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FXでレバレッジを活用するメリット

ここではFXのレバレッジのメリットを整理する。
少ない資金でも取引ができる
国内FX会社の最大レバレッジの25倍でトレードする場合は、取引額(現在の為替レート × 取引数量)の4%の証拠金で足りる。
例えば20万円分のポジションを持ちたい場合、レバレッジを25倍に設定すれば、8,000円(20万円 × 4%)の証拠金のみで取引できる。
なお、1回のトレードで最低限FX口座に入れておかなければならない資金を「必要証拠金」と言う。
レバレッジが25倍の場合、必要証拠金は以下の通りとなる。
取引額 | 必要証拠金 |
---|---|
1万円 | 400円 |
5万円 | 2,000円 |
10万円 | 4,000円 |
強制ロスカットのルールはFX会社によって異なり、各FX会社が指定する必要証拠金を下回ると執行される。
確かに少額でトレードができる点はFXのレバレッジの大きな魅力だ。
ただし、今の自己資金でトレードを続けるためには、FX口座内の必要証拠金と取引額のバランスを考えることが重要である。
同じ投資額や値動きでも期待リターンが大きくなる
レバレッジを活用すると、同じ投資金額でも実質的にトレードできる金額が増えるため、期待リターンは大きくなる。
例えば、以下の条件でレバレッジによる利益額の違いをシミュレーションしてみよう。
- 証拠金
- 5万円
- 保有通貨
- 米ドル/円
- エントリー時の為替レート
- 1ドル = 140円
- 利確時の為替レート
- 1ドル = 145円
レバレッジ倍率 | 取引通貨量 | 利益額 |
---|---|---|
1倍 | 約357通貨 | 約1,785円 |
25倍 | 約8,929通貨 | 約44,643円 |
このように、投資金額や値動きの幅が変わらなくても期待リターンが大きくなる点は、レバレッジを高く設定するメリットの一つだ。
投資の資金効率が上がる
レバレッジを掛けることで投資の資金効率が上がり、早期に資金を増やせる可能性がある。
例として証拠金額が5万円、ドル円を1ドル = 140円の際に買いポジションを入れ、1ドル = 142円の時点で決済したとする。
この条件でのレバレッジ倍率による利益額の違いは以下の通りだ。
証拠金額 | レバレッジ倍率 | 取引通貨量 | 利益額 |
---|---|---|---|
5万円 | 5倍 | 約1,785通貨 | 約3,570円 |
5万円 | 10倍 | 約3,570通貨 | 約7,140万円 |
5万円 | 20倍 | 約7,140通貨 | 約14,280万円 |
証拠金が5万円でレバレッジを20倍まで上げると、ドル/円が2円上昇しただけで約28%の利益が発生するため、資金効率は高いと言える。
また利益を投資資金に充てればさらに大きなポジションを保有できるため、レバレッジを上手く活用すれば、資金を短期間で大きく増やしていける可能性がある。
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FXでレバレッジを活用するデメリット

FXでレバレッジを活用すると大きな利益を狙えるが、為替相場が予想と反対方向に動いた場合の損失も同じだけ大きくなる。
また先述の通り、FX口座内の証拠金維持率が一定水準を下回ると、強制ロスカットによって自動的に決済されてしまう。追証により証拠金以上の損失が発生するリスクもある。
レバレッジを上げた際のリターンとリスクの大きさは比例する。
勝てるトレーダーにとっては強い味方となるが、FX初心者にとってはリスクの拡大による影響のほうが大きいだろう。
FXでレバレッジを活用する場合は、見込める勝率や許容リスクの大きさなどを考慮したうえで倍率を設定しないと、デメリットが上回ってしまいやすいため注意が必要だ。
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FX取引でのレバレッジ活用時の注意点

ここではFXのレバレッジに関する注意点を整理する。
証拠金維持率を常にチェックし強制ロスカットに備える
証拠金維持率とは、トレードに必要な証拠金に対する純資産の割合を指し、以下の計算式で求められる。
純資産とは、保有中のすべてのポジションを現時点の為替レートで決済した場合の資産を指す。必要証拠金はポジションを構築するうえで最低限必要な資金のことだ。
証拠金維持率はFX会社が強制ロスカットを執行する基準となる。基準となる証拠金維持率はFX会社によって異なるため、FX会社に申し込む前に確認しよう。
強制ロスカットに備えるためにも、証拠金維持率をこまめにチェックし、適宜ポジションサイズを調整すると良いだろう。
倍率はリスク許容度に合わせて設定する
適切なレバレッジ倍率は、トレーダーのトレードスキルや資金額などによって異なる。
FX初心者は、値動きの予想精度が低かったり、適切な資金管理ができなかったりするため、高レバレッジでのトレードは避けたほうがいいだろう。
また高レバレッジでのトレードをすると、心理的な負担が大きくなって冷静な判断力を失う恐れがある点も、トレード経験が浅い方にとっては大きな不安要素だ。
FX初心者であれば、低レバレッジでのトレードを繰り返し、慣れてから資金額を増やしつつレバレッジを調整していこう。
大きなポジションを持たないようにする
レバレッジを上げた状態で大きなポジションを持つと、少しの値動きで含み益や含み損が大きくなる。
また証拠金維持率も大きく変動するため、相場が予想と反対方向に動いた際に強制ロスカットされやすくなる。
上記の注意点を踏まえると、FX初心者がレバレッジを高めに設定する際は、ポジションサイズを大きくしすぎないほうが良いだろう。
事前に損切りラインを設定し、感情に流されない取引を心がける
高レバレッジでトレードをすると、含み損が拡大して大きな損失につながるリスクがある。
そのため、事前に損切りラインを設定して、含み損が一定水準を超えたら必ず損切りすることが大切だ。
為替相場を監視し続けるのが難しかったり、感情に流されて損切りできなかったりする場合は、逆指値注文を入れておこう。
予想と反対方向に相場が動いても指定した価格で自動的に決済されるため、損失額を限定できる。
自働で損切りできる注文方法は以下の通りだ。
- IFD注文
- 注文価格および利確ラインまたは損切ラインを同時に設定できる
- OCO注文
- 2つの注文を同時に発注し、片方が成立するともう一方が自働的にキャンセルされる
- IFO注文
- 2つの注文価格とそれぞれの利確ライン・損切ラインを同時に設定できる
注文方法によりメリットとデメリットが異なるので、状況に応じて使い分けよう。
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FXのレバレッジとは自己資金以上の取引ができる仕組みのこと

レバレッジを活用すると、自己資金が少なくても大きな金額をかけたトレードができるため、効率よく稼げる可能性がある。
レバレッジの計算方法は難しくないものの、大きな金額でトレードする分リスクも大きくなるので、FX口座内の証拠金の管理が不可欠だ。
レバレッジを利用するときはメリットとデメリットを理解して、適切なレバレッジ設定やリスク管理を怠らないようにしよう。
レバレッジに魅力を感じて、FXトレードへの興味がより強くなった方は、口座を開設して取引にチャレンジしてみてはどうだろうか。
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