株式会社ABCash Technologies(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 辻 侑吾)は、金融の様々なカテゴリーにおける情報を発信するサイトを運営しています。本記事では、2024年11月に行った20代の資産運用に関する調査結果をご紹介いたします。
調査方法:インターネットによるアンケート調査(調査委託)
調査期間:2024年11月12日 〜 2024年11月18日
調査母集団:66人
アンケート回答者の詳細データ:末尾に記載
アンケートサマリー
- 20代には老後資金や日々の生活の足しにするために投資を始めた人が多かった。
- 投資経験は「1年以上3年未満」が最も多かった。
- 保有資産における投資資産の割合は1割弱に抑えている人が最も多かったが、10%から60%まで満遍なく回答があった。
- リスクとリターンのバランスを重視して投資先を選ぶ傾向が強く、投資信託や株式、FXなどが特に人気だった。
- 損失を出したことがあると答えた人は25%と限定的だったが、その理由には「投資金額が大きかった」「上手くいくだろうと慢心した」などが挙げられた。
- 20代の投資家は資産運用で失敗しないためのコツとして、「少額から始める」ことや「正しい知識を得る」ことなどを実践していた。

20代の投資経験に関するアンケート
まずは、20代が投資を始めたきっかけ、投資経験に関するアンケート結果について取り上げる。
投資を始めたきっかけは何ですか?(複数回答可)

20代が投資を始めたきっかけについて尋ねたところ、「老後資金を貯めるため」「日々の生活の足しにするため」の2つがいずれも40%超となった。
このことから、20代の投資家は将来を見据えつつ、手元の資産を増やすなど、時間軸を分けて資産運用を行っていると考えられる。
また、「もともと興味があったから」と答えた人も3割おり、近年の資産運用に対する意識の高まりを反映する結果となった。
投資経験はどのくらいですか?

現在までの投資経験を尋ねたところ、「1年以上3年未満」との回答が40.9%で最も多くなった。
また、1年未満が31.8%で次に多く、反対に5年以上と答えた人は6.1%に留まった。
20代の保有資産に関するアンケート
続いて、20代の保有資産に関するアンケート結果について取り上げる。
保有資産における投資資産の割合を教えてください。

20代の保有資産における投資資産の割合については、1割未満に抑えている層が最も多く、全体の約34%を占める結果となった。
なお、それ以外は10%〜60%までの割合で満遍なく回答があり、20代が自身のリスク許容度や投資経験に応じて適切な投資の割合を判断している様子が伺えた。
ただ、60%以上などより積極的な投資姿勢を持つ投資層は7%と少なく、このことから20代投資家の多くは比較的保守的に投資を行っているといえるだろう。
どの資産クラスで運用していますか?(複数回答可)

また、資産を何に投資しているか尋ねたところ、株式と投資信託がいずれも約60%と圧倒的な票を集めた。
なお、FXと回答した人が18.2%いたことは、他の年代よりも比較的リスク許容度の高い20代ならではの傾向であるといえるだろう。
現在の運用ポートフォリオ(資産クラスの割合)を教えてください。
さらに、どのような割合で資産クラスを分けているのか尋ねたところ、以下のようにいくつかのパターンに分かれる結果となった。

株式100%・投資信託100%など、単一の資産クラスのみに投資していると回答した人は全体の53%となった。まずは一つの資産クラスに絞って投資に慣れようという人や、株式やFXで積極的にリターンを狙いにいこうと考えている人がこのような選択をとっていると考えられる。
なお、単一の資産クラスのみに投資していると回答した人の投資内容の内訳は、株式が約66%、次いでFXが約25%、投資信託が約9%だった。
また、2つのクラスに分散投資していると回答した人の投資内容の内訳は、株式と投資信託が最も多く約67%、次いで株式とFX、投資信託とFXが同率で約17%となった。
さらに、3つ以上の資産クラスに分散投資していると回答した人の投資内訳は、株式と投資信託とFXが約28%、株式と投資信託とFX、株式と投資信託と外貨預金が同率で約15%であった。
その他、株式と債券と不動産とFXなど4つの資産クラスに分散投資している人や9つの資産クラスに分散投資している人などもみられた。
あなたが投資先を選ぶ基準を教えてください。(複数回答可)

投資先をどのような基準で選ぶのかについては、「収益性(期待リターン)」と「安定性(リスク)」が共に6割を超え、20代投資家のリスクとリターンのバランスを重視する傾向が顕著に現れる結果となった。
なお、その他には手数料や流動性(換金のしやすさ)が挙げられ、投資の手軽さを意識する人が多いこともわかった。
あなたが思う20代におすすめの投資先はどれですか?

おすすめの投資先については投資信託が51.5%と過半数を超える結果となり、株式やFXがこれに続いた。なお、それぞれの投資先をおすすめする理由について尋ねたところ、以下のような意見が寄せられた。
20代投資家に投資信託をおすすめする理由
20代投資家おすすめの投資先に投資信託を選んだ理由としては、「少額から始めやすいから」や「リスク分散が重要だから」などが挙げられた。
少額から始めやすいから

リスク分散が重要だから

20代投資家に株式をおすすめする理由
20代投資家に株式をおすすめする理由としては、「株主優待や配当金に魅力があるから」や「情報を得やすいから」などが挙げられた。
株主優待や配当金に魅力があるから

情報を得やすいから

20代投資家にFXをおすすめする理由
20代投資家にFXをおすすめする理由としては、「リスクが少ないから」や「初心者でも取り組みやすいから」などが挙げられた。
リスクが少ないから

初心者でも取り組みやすいから

20代投資家の損益状況に関するアンケート
最後に、20代投資家の損益状況に関するアンケート結果について取り上げる。
現在の資産運用の損益状況を教えてください。

20代投資家の損益状況を確認したところ、「儲かっている」との回答が65.2%で最も多くなった。
なお、「トントン」(損失と利益が相殺されている状態)は31.8%、「損している」はわずか3%であった。
これまで資産運用で損したことはありますか?

また、これまでの資産運用で損をしたことがあるかについては、「はい」が25.8%とその割合は比較的限定される結果となった。
先述の通り、まだ投資をはじめてから1年未満の投資家も3割超いる他、プロに運用を任せられる投資信託を活用している投資家が多いことが理由に考えられる。
あなたが過去に経験した資産運用の失敗談を教えてください。
なお、上記で「はい」と回答した人に「いつ・どのような失敗をしたのか」を具体的に尋ねたところ、「投資に慣れてきたころ、個別株取引で大きな損失をした」「FXを始めたばかりのころ、損切が上手くできずに運用資金を全額失った」のような体験談が寄せられた。


失敗の原因は何だと思いますか?また、失敗からどのような教訓を得ましたか?
続けて、失敗の原因とそこから得た教訓を尋ねたところ、「投資金額が大きかった」ことや「最初の高騰理由を調べずに運で上手くいくだろうと慢心した」ことを失敗の原因として考えている人が多かった。
また、そこから「控えるべきときは控える」や「ニュースサイトなどをみて値下がりをみながら少額を入れつつ様子を見る」のような教訓を得ていたことがわかった。
資産運用の失敗体験をどのようにその後の取引に活かしていますか?
さらに、失敗体験をその後の取引にどのように活かしているかを尋ねたところ、「安易に購入しない」「短期的ではなく長期的に運用する」のような工夫をしていることがわかった。


資産運用で失敗しないためのコツは何ですか?
最後に、これまでの資産運用で損をしたことがないと答えた人にその秘訣を尋ねたところ、「少額から始める」「正しい知識を得る」のようなコツが明らかとなった。


今回のアンケートを通じて
今回のアンケートを通じて、20代にも確実に資産運用が定着し始めていることが明らかとなった。
他の年代よりも比較的リスクを取りやすいことから株式やFXなどが投資先として人気を集めたが、資産運用に失敗しないためのコツとして「分散投資」や「堅実な積立投資」を意識している様子も伺えた。
これから資産運用を始めようと考えている20代の方は、これらの意見を参考に長期目線で運用を始めてみるのがよいだろう。

アンケート回答者の詳細データ
回答者の性別

回答者の年齢
